ITCAM for WebSphere Application 7.1(またはITCAM for WAS7.1)にて、WASのデータ収集の対象を絞り込む方法について以下に示す。
【環境】
OS:Windows 2008 Server
WAS:WebSphere Application Server7.0
ITCAM:ITCAM for WAS7.1
【要件】
負荷軽減のため、ITCAMとWAS間のデータ通信量を減らしたい。
具体的に取りたいデータは以下のみっつ。
・JVMヒープサイズ
-空きJVMメモリ
-合計JVMメモリ
-使用済みJVMメモリ
・DB接続・プール
-平均待ち時間(ms)
-平均空きプールサイズ
・スレッド・プール
-最大プールサイズ
-平均プールサイズ
-平均アクティブスレッド数
-平均空きスレッド数
【方法】
データ通信を減らす場所として、三箇所ある。
①WAS側でそもそも不要なデータ出力/生成を防ぐ。
②ITCAM側でWASからのデータ取得を制限する。
③そもそも導入・構築をやめる(笑)
③は冗談として、①か②の案に絞られる。
今回は①を採用することに決定。
②は専門的な作業となるため、①を推奨するとサポートに言われたから。
手順は以下の通り。ITCAM、WAS側の両方で設定を変更する必要あり。
■■■ITCAM側■■■
1.DataCollector(以降DC)プロパティファイルをコピー
(マニュアルより)
copy DC_home/runtime/app_server_version.node_name.serer_name/datacollector.properties DC_home/runtime/app_server_version.node_name.serer_name/custom/datacollector_custom.properties
(実際)
copy C:\IBM\ITM\TMAITM6\wasdc\7.1\runtime\was70.ホスト名Node01.アプリケーションサーバ名\datacollector.properties C:\IBM\ITM\TMAITM6\wasdc\7.1\runtime\was70.ホスト名Node01.アプリケーションサーバ名\custom\datacollector_custom.properties
直接datacollector.propertiesをいじっちゃうと、今後ITCAM for WASのパッチなんか当てた際に上書きされてしまうから(たぶん)、
customディレクトリ配下にdatacollector_custom.propertiesって名前で作れってマニュアルに書いてた。
datacollector_custom.propertiesの設定でdatacollector.propertiesをオーバーライドするんやて。
2.datacollector_custom.propertiesの中身を以下だけに変更
am.pmi.settings.nochange=true
これでResource Dataのデータタイプ/ソースを収集する際の、ITCAMが参照する定義の参照方法の固定ができたと言える。のか?w
※この設定により、WAS側で保持している「構成」と「runtime」があるうちの、
runtimeに対して構成タブの設定を反映できるようになる。
falseだとITCAMが悪さを働き、WASの再起動毎にruntimeの設定を初期化
(正確にはPMIで定義したモニターレベルをdatacollector.propertiesの定義で上書き?)
してしまって、結果、欲しい値がITCAMで取れない。
3.TEPコンソールで、Stop_GC_MonitoringおよびStop_Request_Monitoringを実施
ナビゲータービューより
→Windowsシステム
→ホスト名
→WebSphere Agent – Primary
→WebSphere App Serverを右クリック
→アクション実行で、選択
→Stop_GC_MonitoringおよびStop_Request_Monitoringを全アプリケーションサーバに対して実施
これにより、GC DataとRequest Dataのデータタイプ/ソースからのデータ収集を停止できるらしい。
■■■WAS側■■■
1.WebSphere Consoleにて、構成(PMI)を変更
カスタムで、以下を使用可能にする。
※このへんはWAS担当者がやったからよくわがんねっぺw
・JVMヒープサイズ
-空きJVMメモリ
-合計JVMメモリ
-使用済みJVMメモリ
・DB接続・プール
-平均待ち時間(ms)
-平均空きプールサイズ
・スレッド・プール
-最大プールサイズ
-平均プールサイズ
-平均アクティブスレッド数
-平均空きスレッド数
2.WASの再起動
これにより、Resource Dataのデータタイプ/ソースとして、出力/生成するデータを絞れた。
以上により、必要最低限だけのデータ収集が可能となり、パフォーマンス向上につながる。
なお、以下、用語説明(ざっくり)。
・Data Collector
ITCAM for WAS内のモジュールで、WASと連動してデータをコレクトする。
そのデータをTEMAが取得し、TEMSへ送る。TEMA→TEMS間データ送信はほぼリアルタイム。
つまりData Collectorもほぼリアルタイムでデータをコレクトする。
・PMI
パフォーマンス・モニタリング・インフラストラクチャーの略で、
こいつはWAS側のデータ出力レベル。ここをちちくって、どのデータを出力/生成するか定義する。
「Resource Data」のデータタイプが生成される。
・BCM
Byte Code Modificationの略で、WASで使われるメソッドの入り口から
出口までのデータの流れについて分析する機能、的な?よくしらんけど、そうゆーもん。
こいつにより「Request Data」のデータタイプが生成される。
・GC Data
WASのstderrログファイルより、GCコレクションについて分析する機能。合ってるかな?
参考URL
http://www.ibm.com/developerworks/wikis/display/tivolimonitoring/Understanding+Tivoli+Enterprise+Management+Agent+Workspaces+in+Tivoli+Enterprise+Portal+Version+6.1#UnderstandingTivoliEnterpriseManagementAgentWorkspacesinTivoliEnterprisePortalVersion6.1-TypesofDataCollected
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