債務超過は回避も財務基盤は脆弱
2025年12月期の事業収益は21百万円と、前年の27百万円から21.5%減少。
ウェアラブル近視デバイス Kubota Glass の販売に注力しているものの、収益の柱には育っていない。
売上原価は26百万円と前年比406.8%増で、売れば売るほど赤字になる状態。
2025年12月期の研究開発費は311百万円と、前年の544百万円から42.9%減少。
一方で、販売費及び一般管理費も543百万円と、前年の711百万円から23.6%減少。
コスト削減努力は認められるものの、収益の低迷をカバーできていない。
営業損失は895百万円と依然として高水準。受取和解金218百万円がなければ、さらに損失が拡大するところだった。
2025年12月期の当期損失は676百万円。累積損失は257億円に達し、財務状況は悪化の一途。
窪田製薬HDの事業収益が大幅減、 Kubota Glass の販売不振が深刻化
2025年12月期の資本金は578百万円、資本剰余金は284億円と、前年から大幅に増加。
これは、新株発行による資金調達の成果だが、同時に株式価値の希薄化も招いている。
有利子負債はリース負債22百万円のみで、財務体質自体は健全に見える。
しかし、累積損失が膨大であり、自己資本比率は91.6%と高いものの、実質的な財務基盤は脆弱。
eyeMO の商業化は不透明、エミクススタト塩酸塩頼み
ウェアラブル近視デバイス Kubota Glass は、中国市場での販売ネットワーク構築を進めているものの、本格的な収益化は来期以降にずれ込む見込み。
在宅・遠隔眼科医療用網膜モニタリング機器 eyeMO は、ライセンスアウト交渉が難航しており、早期の収益化は不透明。
低分子化合物エミクススタト塩酸塩は、欧州でのコンパッショネート・ユース・プログラムを利用した早期収益化を目指している。
しかし、臨床試験のやり直しが必要となる可能性もあり、今後の開発戦略は不透明。
2026年3月、ようやくフランスでの供給及び独占的ライセンス契約を締結したが、収益貢献は未知数。
継続企業の前提に疑義、資金調達が生命線
「継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められないと判断」しているものの、事業の先行きは不透明。
有価証券の発行による資金調達に依存しており、財務的なリスクは高い。
2025年12月期に新株予約権と第三者割当増資で10億円超を調達したが、Kubota Glass の売上不振で営業損失と営業キャッシュフローのマイナスが継続。
研究開発投資と特許戦略の矛盾
2025年12月期の研究開発費は311百万円と大幅に減少。
「革新的な治療薬・医療技術の探索及び開発」を掲げているが、研究開発投資の抑制は矛盾。
ウェアラブル近視デバイスと網膜モニタリング機器での成長戦略を描くものの、直近の公開特許情報は見当たらず、技術的な優位性を示せていない。
経営陣の報酬と業績の乖離
社外取締役を含む主要な経営幹部に対する報酬は、2025年12月期に59百万円。
業績悪化が続く中で、経営陣への報酬が妥当かどうか疑問が残る。
2026年4月には資本金の額の減少(減資)及びその他資本剰余金の処分を予定しており、株主への説明責任が重要。
本レポートは個人の見解であり、投資を推奨するものではない。 サラリーマン投資家ベラナイス


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